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卒業して2年目、制作がともにある暮らし【陶芸家 故金あかりさんインタビュー前編】



夏のはじめ、REFACTORYantiquesのイベント "花と器"に向けて制作を依頼した陶芸家 故金あかりさんを、暮らし相談デスクチームで訪ねてきました。


REFACTORYantiquesでも記事が公開される予定ですが、こちらでは伺ったエピソードをたっぷり、2回に分けてお届けします。



かっこよさとおおらかさを併せ持つ故金さんの器。初めて拝見してからまだ2年ですが、この間にもどんどん進化されているように感じました。


尊敬の気持ちを感じると共に、日々の過ごし方や、考えていることを、伺ってみたくなったんです。


今回は、彼女のご紹介と、日常の話をお届けします。




商店街の中の古い商店をリノベーションした建物に故金さんの工房はありました。目の前には八百屋さんがあったり、建物には昔の和室が残されていたり、どこか温かみを感じる場所。



「多治見の知らない人に対するウェルカムな空気感が好きです。

工房にいて、商店街のお店の方に声をかけてもらうこともよくあります。


近所には新町ビルという2つのギャラリーが入居するビルがあり、よくふらっと出かけたりもしています。

ここには企画ごとに多様な作家さんが訪れるので、いつも刺激を受けているんです。」



工房で夜遅くまで作陶をしている故金さんですが、そんな生活にあってもフットワーク軽く、インプットの機会も作られているよう。他地域での展示の機会には、積極的に気になる場所も訪れています。



大学で工芸を学んだあと、多治見市陶磁器意匠研究所(以下 意匠研究所)でさらに陶芸を学び、卒業して2年目。今は柔らかな乳白色の器と、いくつもの色を重ねた器や壺を作られています。



「大学時代は日常の器を制作していて、微妙な違いはありますが、乳白色の器はその頃から作っているものです。意匠研究所に入学してから、色を重ねた器に取り組むようになりました。


今は、作りたいと思っている大きいものをしっかり作るために、もっと広い工房と大きなガス窯を準備しているところです。(先日、引越しが完了したそうです)」


高価な陶芸の窯を卒業したばかりの時期に用意して活動してきて、今回さらに広い場所へと移ることを決めたこと、淡々と話してくださいましたが、簡単じゃないこと。彼女の芯の強さを感じました。



これから取り組みたいことについても伺ってみました。


「大きなものが好きで、大きいもの(作品)を作りたいと思っています。

新しい工房では、今より大きなものを作ることができるので、楽しみなんです。


壁一面を仕上げるなど、そんなこともできたら面白そう。


あとは、今年はたくさん仕事を入れたので、落ち着いてじっくり制作する時間も取りたいなと思っています。」



たくさんのインプットの機会を作りながら、コツコツと積み上げる制作に取り組む故金さん。

そうして過ごす時間から、制作のヒントを少しずつ見つけているのかもしれません。


次回は、REFACTORYantiquesでの企画に制作していただいたアイテムについて、伺ったお話をお届けします。



 

故金さんの花器を展示するイベント


花と器

10/7(土) 11:00〜18:00 REFACTORY antiquesにて

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